開業の鉄則　‐　何故その場所で行うのか

開業を目指している人が、必ず押さえておくべき視点とはどのようなものでしょうか？

店舗やサロンを持って開業する、ホテルやラウンジなどを開く、またそのような場を持ちサービスを提供するというような場合、場所についての視点が重要となります。

そしてこの「場所」という視点は、店舗ビジネスを考えている人、店舗での開業を考えている人にとって必ず押さえておくべきことの一つになります。

なぜこの視点は大切なのか、それについてお話ししたいと思います。

場所によって売上が変わる

店舗で開業するときになぜ場所の視点が大切なのかというと、その最大の理由は売上に直結するからです。

人が多く通る駅前や人が常に行き交うエリアや商業施設の一角というのは、あなたの商品やサービスを提供する所として非常に良い場所になります。

実際に、駅からアクセスが良い商業施設の中や駅前には、女性向けのサロンや女性をターゲットとしてお店が多く出店しています。

エステやリラクゼーションに限らず、整体や鍼灸院などの体への施術を必要とするお店の場合、駅も含めてそのエリアに人が集まるのかをまず確認することが良いでしょう。

人が多く集まり行き交う導線の近くにお店を持てるか、あるいは人の流れをお店の方に引き寄せることができるかを考え、工夫することも大切です。

店舗を持って開業する場合、そのお店に来るお客様の数を増やすことが売上を伸ばすことに直結します。

人があまり来ないエリアでサービスを提供し、売上を上げていくのは決して容易なことではありません。人を呼び込めない場所で開業する場合は、他社と比べて商品やサービスの内容をグレードアップし、単価をあげていくなどの方法を考えていかなくてはなりません。

しかし初めから単価を上げると逆にお客を遠ざける要因にもなります。

目標の売上を達成するために、開業する場所を選ぶのか、商品やサービスの金額を上げるのか、よく考える必要があります。

SNSで集客するよりも場所を選ぶ方が簡単

これから店舗で開業しようという場合、よく勘違いされるのがとりあえずSNSで発信すればお客様は集まるだろうという考え方です。

もちろんSNSでの発信は集客には大切な要素ですが、特に店舗をもって開業する場合、SNSの発信だけでは人はその場所に寄り付きません。

例えばもの珍しさや興味からアクセスのよくない場所や人があまり集まらない場所に足を運んだとしても、それが連続して続くということはあまり見込めません。

なぜなら人はなるべく”簡単な方法で” ”楽に”サービスや商品を手に入れたいからです。

結局のところ、簡単で楽な方法というのはアクセスが良く足を運びやすい場所のことです。

お客様が楽に来られる場所で開業するというのが、お客様にとっても都合が良いので、そのような場所を選ぶということは集客の面でもSNSを上回るのです。

とりあえず起業ではなく、開業する場所を整えよう

このように「どこで行うのか」「どこでサービスを提供するのか」という視点は、開業する場合には押さえておくべきことの一つになります。

これから開業しようという人が良く陥りがちな考えが、サービス内容や価格を決めれば、あとは人を呼び込むだけというものです。

とりあえず自宅や自宅の近辺で開業するとか、住宅地のようなあまり人が往来しない場所で開業するといった場合、コスト面の良さだけではなく、人を呼び込める立地であるか、周囲に人の流れがあるかをチェックすることが大切です。

コストがあまりかからず、集客に問題がある場所と、コストはそれなりにかかる場所で集客しやすい場所を比較した場合、人の流れがあり、そのサービスに興味を持つ人たちが足を運びやすい場所に出店することの方が、売上や利益が伸び、ビジネスを拡大しやすいのです。

これから開業しよう、数年以内に起業しようという人は、その視点をもつことでよりビジネスの土台を築きやすくなります。

開業場所の準備のためには資金の準備も計画的に進める必要があります。

効率よく計画的に行うことも含めて、外部の意見も取り入れながら準備を進めるのことは良いと思います。