お墓について親が考えたくない子の本音

お墓のことについて親子で話をする

お墓を持つこと、お墓を管理することについて親子で話をする機会はあるでしょうか?

親が元気なうちに、お墓のことについて打ち解けて話ができる親子関係というのは、それほど多くはありません。

しかし親と子が互いに本音でお墓のことについて話をする機会は、やはり積極的に作るべきだと思います。

なぜなら、話をする前に親が急に倒れて話をする機会を逸してしまったり、親が急に思い立ってお寺と契約してお墓を買ってしまったということもよく聞きます。

事前の話し合いをもたないばかりに面倒なことになったり、子が責任を背負い込むケースが多くあるからです。

こんな場合は要注意

中でも親が子に事前の相談もなくお墓を購入してしまった場合は、親子間で面倒なことになる場合があります。

実際に今まで家のお墓のことに無頓着だった義父が、急に思い立って自分や家族に何の相談もなく購入してしまったというお話を、クライアントさんからお聞きしたことがあります。

お寺の檀家になってしまい、年間のお墓の管理費、お墓の維持や管理をいずれ自分たちが担うことになると納得のいかないご様子でした。

お墓の維持や管理については、親や子のどちらかが一方的に決めるのではなく、それぞれが本音で話をして方向性を見出だすことが大事だと思います。

方向性を見出すというのには幾つかの考え方があります。

例えば、お墓の管理は誰がどこまで行うかとか、その管理一式に伴う費用をだれが負担するかとかがあります。

それから管理をしない場合のお墓の面倒は今後誰が行うのかとか、お墓を閉じる場合の費用はだれが負担するのかといったこともです。

お墓で出会ったお母さんの話

お彼岸にお墓参りをしたお寺さんの敷地で、ある女性と話をする機会がありました。

聞くところによると、ご主人が亡くなった折にそのお寺にお墓を購入されたそうです。

しかしお墓にご主人の遺骨は埋葬したものの、まだ墓石を立てていないというお話しでした

いつか娘さんにちゃんとした墓石を建ててもらえると嬉しい、多分建ててくれるのではないかなとその女性はお話しされていました。

お母さんと娘さんの考えの違い

私はそのお話を聞いたとき、少し不思議な感じがしました。

不思議だなと思ったのは、お母さんが存命中にお墓を立てることはできないのかなということです。

お墓を立てるのはお母さんの希望ならばお母さんが立てればいいのではないかなとふと思いました。

あくまで推測にすぎないのですが、墓石を建てるというお話はその女性の希望にすぎず、ご家族の同意や考えを反映したものではないかもしれません。

墓石を建てるとした場合、墓石の購入費用や設置費用などのまとまったお金が必要になります。

もしお母さんにそのような希望があるのならば、費用の負担についても娘さんと率直に話をする機会があると良いですね。

お墓について親と子で考えが違うことはよくあることです。

お母さんがお墓を娘さんに立ててもらいたいという希望があれば、前もって親子でお話すればよいのです。

例えば費用のことが気になるなら、娘さんが相続した費用から捻出するとか、前もってお墓を立てる費用を残しておくからこれで立ててとか、色々話をすればよいのです。

もしもお母さんが生きている間に何もしなければ、そのお墓のことは娘さんの考え次第になると思います。