起業に向き合う姿勢 高尾山薬王院から
先日高尾山に登りました。
高尾山に登るのはそれこそ6,7年ぶりです。
実は6月にも1度登っています。
6月に登った時は1号路を下から上りました。そして今回は途中までケーブルカーを使って頂上に行き、そこから三号路の道で下りました。
高尾山3号路
三号路はあまり知られていないかもしれません。
実は高尾山の薬王院の山門の横から入っていきます。
写真では、門をくぐったあたりに、左側にすぐ石段がありその先が三号路になっています。
三号路は山道に慣れている人や健脚の人向きの道でしょう。
というのも、かなり道幅が狭く、足元は木の根っこが多く歩きにくいからです。
うっかり足を滑らせたら下に真っ逆さまというようにひやひやする箇所が多くあります。
今回は、登るときはかなり楽でしたが、帰りがこの3号路でしたので、それこそ「いきはよいよい帰りは恐い」と歌の通りとなりました。
薬王院のおみくじ
この薬王院では登る前にいつもお参りをしています。
この薬王院で主人とおみくじを引きました。
そのおみくじには、次のような言葉が書かれていました。
将軍有異存
進兵萬里程
争知臨敵處
道勝却虚名
これを解釈するとこんな意味になります。
精神の持ち方によって善事も悪事となり、わらいことも泣き言となります。
運気の強さに任せてことを行うと、損失多く次第に衰えます。
また心正しくことを行えばおいおいと幸運が訪れてきます。
このはなしは起業の精神にもつながると思います。
よく「わたし起業をしています」と話をしている人を見かけますが、この人はどういう思いで起業をしているんだろうと感じることはないでしょうか?
もしかすると本当に心からの思いで起業をしているのではなく、ムードにながされたりとか、別の思惑でで起業をしているという雰囲気をどこか私たちが感じてしまうのかもしれません。
起業に臨む姿勢
中にはその場の勢いで起業をしたり、運頼みで勝負するかのように起業をしてしまう人もいるでしょう。
あるいは今の運気が良いからといって売り上げも見込めないのに法人を作ったりとか、ビルを建てたりというような場合もあります。
また税法を逆手にとって、助成金や支援金欲しさに売り上げが立たなくても法人を作るといったケースもあると思います。
もちろん運が良いことは素晴らしいことですし、そのような運に恵まれていることには感謝すべきだろうと思います。
しかし本当の想いから発して起業をしたり、本当の実力をつけてビジネスを続けているわけではなく、単に運頼みで起業をしたり、法人を作ったり、ビジネスをしてしまうとどこかでつまづくということはあるのではないでしょうか?
勢いでなんとなく起業をしてしまうとか、なんとなく社会のムードで起業をしてしまうとかしても、ビジネスの土台としてはぜい弱なものです。
土台がぜい弱なままビジネスを続けても、何かの拍子で問題が起きた時にその土台が揺らいで崩れることになりかねません。
おみくじにあるように、やがては「善事も悪事となり、わらいことも泣き言となっていく」となってしまうのでしょう。
法の目をかいくぐったり、運気や効率だけを優先しても、最終的にはいい結果にはつながらないのです。
個の時代と土台作り
これからの時代は、大きな組織に頼るのではなく、個の人間が一人一人頑張る時代になります。
そのような個の時代であるからこそ、起業をするというのは本来の人間の生きる姿に近いものになるのだろうと思います。
そしてその起業をする上で要になるのが、起業をする上での「真摯な想い」です。
その想いがあってこそ、そこに共感する人が増え、つながり、やがては起業の土台が固まっていくのだろうと思います。
今回の薬王院のおみくじは、起業を行う上での最も大切なものを授けられたと思います。