渋沢栄一「論語と算盤」から②
新一万円札
2024年7月になりました。
新札の話がメディアで良く取り上げられています。
新札の中でも一番スポットライトが当たっているのが、新一万円札に描かれている渋沢栄一です。
渋沢栄一は、ビジネスの本や教科書には必ず取り上げられるのですが、どのようなポリシーで活動していたのかまで知っている人は少ないです。
渋沢栄一の活動や考え方にスポットライトを当ててみたいと思います。
自分が利益を上げることと社会にその利益を還元すること
渋沢栄一の「論語と算盤」を読んで、自分が記録しておきたいフレーズや文章をまとめています。
論語の中にはこんな一説があります。
「高い道徳を持った人間は、自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、自分が手に入れたいと思ったら、まず人に得させてやる。
「いかに自分が苦労して築いた富だ、といったところで、その富が自分ひとりのものだと思うのは、大きな間違いなのだ。
要するに、人はただ一人では何もできない存在だ。国家社会の助けがあって、初めて自分でも利益が上げられ、安全に生きていくことができる。
「もし国家社会がなかったら、誰も満足にこの世の中で生きていくことなど不可能であろう。
これを思えば、富を手にするほど社会から助けてもらっていることになる。だからこそ、この恩恵にお返しする意味で貧しい
人を救うための事業に乗り出すのは、むしろ当然の義務であろう。できる限り社会のために手助けしていかなければならないのだ。」