店を借りるなら知っておくべき3つのお金
漠然と考えている店舗選び
自宅で焼いたケーキやお菓子でお洒落なスイーツ店を開きたい。
パン屋をオープンしたい。
私はハンドメイド中心の アクセサリー屋さんをやりたいわ。
そんな時に やっぱり考えることが 店舗を借りるということ。
別に店舗を構えずに 自宅で開業する人もいますが、お店の売上は店舗の場所にかなり影響を受けますから店舗選びはとても大切です。
漠然と考えている店舗選び。
立地による金額の差もありますが、どこでお店を開くにも絶対に知っておくべき3つのお金があります。
店舗を借りるときに必要な3つのお金
それはなにかというと、一か月の賃料、保証金、そして退去時に必要なお金です。
実はお店を借りてうまく開業できるかは、この3つのお金をきちんと把握しているかによるのです。
A子さんの店舗探し
手作りのケーキやクッキーをメインにした スイーツ店を開きたいと思っていたA子さん。
都心から数十分の近郊に住んで、子育てをしながらパート勤めをしています。
そろそろ貯金もたまったことだし、来年にはお店を持ちたいわねと店舗探しを始めました。
昨年から流行りだしたコロナのせいで 街にはあちこちに 空き物件があります。
A子さんの住む街だと、ワンルームマンションが安くて5,6万円ぐらいで借りられるため、店舗だともう少し広さが必要ということで、家賃10万円程度の物件を中心に探していたのです。
A子さんの見積もりでは、1か月の家賃が10万円として6か月分を用意すれば何とかなるはずです。
しかし、探しても探してもA子さんが借りたいと思うような物件は一つも見つかりません。
やがてA子さんのお店探しは暗礁に乗り上げ、とうとうお店を開きたいという思いまで萎縮してしまいました。
何が問題だったのか?
それではA子さんのお店探しはどこに問題があったのでしょうか?
実はA子さんの前に立ちはだかったのが 保証金です。
一般に住居用の部屋を借りるためにも保証が必要になりますが、これは店舗用の物件を借りる場合でも同じです。
現在では保証人を立てるというよりは、保証会社を通じて家賃を保証してもらうという手法に変わってきています。
なぜかというと、部屋を貸す方がきちんと家賃を回収できるようにするためです。こうすることで家主の権利を守っているわけです。
店舗用物件を借りる場合も同じことが言えます。
貸す人、つまり家主の権利を守るために借りる人は保証金を貸主に払うことになります。
この金額は一般的な住宅用物件とは異なり、1か月の賃料の5倍から10倍というところで設定されます。
つまり、店舗物件を借りる場合は、1か月分の家賃以外に、その5倍から10倍の保証金を払う必要があるのです。
また退去時には6か月前には申し出るというのが一般的です。
このためすぐに退去したくても、その後の6か月分の家賃が必要というわけで、ここでもお金が必要になります。
ですからそういうことを知らずにお店を借りようとしていたA子さんは、手元資金が足りずに物件を見つけられなかったという訳です。
あらかじめ必要となるお金を計画する
A子さんの例にもあるように、お店を借りる場合には十分なお金を用意する必要があります。
単に数か月の家賃を見積もり、用意するだけではなく、借りるときの保証金、退出時に必要なお金も含めて資金計画をすることが開業への一歩になります。
お店を持ちたいという夢を実現させるためにも、店舗契約をするための見積りがどの程度か、知っておくことは大切です。
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