積立投資成功の鍵

積立投資は増加傾向

最近では資産形成のために積立投資を始める人が増えています。

特に2020年はネット証券大手5社のデータによれば、金融商品などの売買代金や投資信託の月間積立額が大きく増加し、中でもつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)の口座での投資が伸びたと言われています。
しかしつみたてNISAやiDeCoを始めたとしても、その積立でおこなっている投資を途中でやめてしまったり、途中で売却してしまったりで長続きしない人も多いようです。

口座は開設したものの利用は限定的

実際に金融庁が2021年6月に公表した「NISA・ジュニアNISA講座の利用状況調査(2020年12月末時点(確報値)」によると、2020年12月末までに開設された「つみたてNISA」の口座は約302万口座あるものの、2020年に一度も買い付けがなかった口座は約98万口座と全体の32パーセントに上るとのことです。

限定的な利用になってしまう訳

このようにせっかく始めた積立投資ですが、限定的な利用になってしまうのはなぜでしょうか?
その理由としては、次のようなものがあると思います。

その一つが投資をする必要性を感じている人が増え、実際に口座開設には至ったもののそれを運用するだけの知識が十分でないことです。

投資をおこなうきっかけとして、マネースクールに行ったり、SNSの配信やテレビなどの情報番組を見たこともあるでしょう。きっかけとなるマネースクールでは、投資をする上でのメリットや口座開設上の注意などについては深く言及するものの、実際の運用についての指導や教えまでには至らないことも多いので、そのあたりの勉強ができていないこともあると思います。

また運用を始めたものの、投資についての一定以上の理解がないままに運用を行ってしまい、基本スタイルから徐々に外れて自己流になってしまうこともあると考えられます。結果として長期的な目線での投資ではなく、短期的な値動きが気になってしまたり、結果として短期的な売買に走ってしまうなども原因として考えられるでしょう。

積立投資成功の鍵

では積立投資をする上で、途中で中断することなく成果を出すために必要なことはどういったことなのでしょうか?

まずは長期的な目線と持つこと、それから過剰なリスクをとらないように分散をして運用することです。

長期目線というのは、10年後、20年後を見据えて長期での運用を考えるということですし、分散投資をするということで、過剰なリスクをとる心配を減らすことができます。

実際に投資を始めると、最初の頃は長期、分散といった投資の原則を守っているのですが、相場が堅調になってくるにつれて過信から大きな金額をリスク資産に投資してみたり、特定の資産に集中投資するなど、過剰なリスクをとる人も出てきます。

ですから長期、分散、積立といった投資の原則を外れないようにするためには、なぜその投資を始めたのか、投資を続けていく先のプランはどういったものなのかというライフプランニングを常に意識することが必要になります。