京巡りと新しいビジネスの流れ

連休を利用して縁の神社にお参りをと京都を訪れました。

結婚前には何度も来たことがあり、市内の南方にある八幡宮も含めて多くの神社に今までご参拝してきました。

今回はまだ行く機会がなかった神社にもご参拝することができ、久しぶりに京都を堪能しました。その時の様子は後日に改めてお話ししたいと思います。

新たなビジネスの流れ

ところで久しぶりに京都を訪れたのですが、その街のあちらこちらに様々な変化を感じました。

京都というと、いまだにおばんざいやお漬物、和装小物、お香や数珠などといったものを扱うお店が多いというイメージがあると思います。

もちろんそういったお店も少なからず存在し、人種を問わず多くの観光客をひきつけるものになっています。

しかし今回目にしたのは、今までとは違うコンセプトで展開されていると思われる小さなお店作りや限られたスペースでのビジネスの様子です。

おそらくこのようなビジネスの流れが生まれた背景にあるのは、コロナ禍でインバウンドをはじめ、観光ビジネスが大打撃を受けたからに違いありません。

その結果、個人事業主やあまり大きくはない法人が今までのビジネスモデルとは発想を変えて、魅力のある小さなビジネスを始めているからなのだろうと思います。

そしてこの流れは京都にとどまらず、これからの日本で求められるビジネスのモデルに通じるものがあるはずです。

個人事業主の知恵と発想の転換による小さな商いが、今までの大企業の資本によるビジネスと一線を画し、多くの人を魅了していきます。

私が見つけた京都のビジネスの傾向を3つの点からお話ししたいと思います。

コンパクトな商売

最初の点はコンパクトな商売の増加です。

八坂神社の周囲には、今まで目にすることのなかった小さなカフェや飲食店が出始めています。

また安井金刀比羅宮の付近には、小さなホテルや宿がいくつも見られました。大手のチェーンホテルに対抗した、新しいコンセプトの小さな宿で、趣向をこらしたプチホテルや京都らしい趣のあるこじんまりとした宿、あるいは一軒貸しといった民家風の宿もあります。

おそらくこのような宿は昔は大きな店舗やある程度の敷地のある個人宅、低層階の集合住宅だったものを改装したものだと思います。

ある程度の規模の資本は必要になりますが、チェーンホテルにはないメリットを提供できるので、これからの需要を考えたビジネスではないかと思います。

面白いコンセプト

それから寺町や京極商店街にはいくつも面白いコンセプトのお店が軒を連ねています。

元々比較的低価格のものが多く売られているショップのイメージがありますが、他では見られない面白い切り口のビジネスもあちらこちらにあります。

京都のイメージからは程遠いので、そのギャップも楽しめる点だと思います。

あえて京都らしさを追求した店構え

それから京都の中心街には、まさしく京都といった長屋スタイルのお店が多くみられます。

こういったお店の多くが、(昔ながらの京料理ではない)飲食店、カフェやお酒を提供するダイニングです。

クラフトビールは各地で流行っていますが、このクラフトビールが楽しめる京町屋造りのお店で、周りの景観を配慮した趣きながらも人目をひくたたずまいです。

また京都発のコーヒーショップに小川珈琲がありますが、三条の本店と違う趣で、新たなコンセプトで境町錦店もオープンしています。

このお店は本店とは異なり、あえて普段使いの食器にし、その代わり独特な外観と坪庭を伴った京都の町屋風といった美意識のある店構えです。

おそらくはこうすることで長く続いた京都の町屋スタイルと、「100年先も続く店」というコンセプトが合わさって、人を惹きつけるお店になっているのだろうと思います。

京都らしさを生かしながらも、今の時代にマッチした新たなコンセプトでお店作りをするというのは、個人のビジネスでも参考になる点だと思います。

個人事業に追い風のある世の中の動き 

このように京都の街も新たなビジネスの流れが押し寄せています。

すでに昔からある大型資本による大きなビジネスとは異なり、小規模なビジネスや新しいコンセプトでのビジネスがあちらこちらに見られます。

それは一昔前の大量生産、大量消費の世の中から、一定の趣向をもった特定のお客様を相手にする小さなビジネスを良しとする動きです。

そしてこのことは、これから個人事業を始めるとか、すでに起業をしている個人事業主にとっては追い風となっているでしょう。

これから起業する人にはチャンスが増えるタイミングだと思います。