会計ソフトの使用を考える3つの視点

会計ソフトを使うか決める3つの視点

先日ご相談者からご質問を受けました。

「いつも手書きで経理処理をしているのですが、会計ソフトは使った方が良いでしょうか?」

起業初心者の中には同じようなお悩みを持つ方が多くいます。

今は色々な会計ソフトが出回っているし、会計ソフトを使った方が入力が早いだろうし、やはり会計ソフトを導入した方がよいのかな?

結論を言うと、起業初心者は次の3つの点で問題がなければ会計ソフトを使うのが良いと思います。

会計処理の作業量

最初の視点が作業量です。

起業初心者で売上がまだ年間数万円から数十万円程度の場合は、会計処理の作業量はたいしてありません。

中には、1か月分の売上や経費の処理をしても1,2時間以内で終わってしまうこともあります。

自宅サロンでお仕事をしているAさんの場合で考えてみると、Aさんは1週間に1回まとめて帳簿をつけて、売上帳の作成や経費の支払いの記帳もここで行っています。

Aさんは週に数人程度のお客様にサービスを提供していて、受け取るお金はすべて現金ですし、Aさんのサロンで使うもの、必要なものもすべて現金で購入し支払っています。

Aさんの場合、この作業量から考えると会計ソフトをあえて使わなくても大丈夫と言えます。

会計ソフトの使用料

第2の視点として、会計ソフトを導入した場合の使用料です。

会計ソフトを導入する場合ですが、パッケージソフトを購入してパソコンのハードから導入する場合、あるいはクラウド会計を購入する場合などがあります。

それぞれで金額的には幅がありますが、年間に直すと1万円から3万円程度となるでしょう。金額的にはそれほど高いものでもありません。

この場合は、年間に数十万円程度の売上があり、経費の総額がそれほど大きくない場合には、会計ソフトを導入して効率を図っても良いのではないかと思います。

もし売上がそれほどでもなく、年間にある程度の経費が見込まれる場合は、次に述べる視点も合わせて考えるのがお勧めです。

支出の発生

売上に対して年間にどれだけの支出が発生するかを考えてみましょう。

支出と言っても色々な種類があります。

例えば、仕入やそのビジネスを行う上で必ず発生するもの、あるいは一時的に発生するものなどがあります。

仕入れや必ず発生する経費などの支出に関しては、予測することが可能です。

予測ができれば、売上に対してそれらの支出がどれだけの割合を占めるかを算出することもできます。

問題なのは 必ず必要な支払い以外の支出、あるいは予測がつかないような、目に見えない支出がどの程度かということです。

このような支出は具体的にどのようなものを指すのでしょうか?

予測不能な支出

例えば物品の購入や講座代、あるいはパソコンや電子機器などがそれにあたります。

また広告費などもそれらに入るでしょう。

そのような通常はかからない費用や支出がどれだけあるのかを考えたうえで、経費全体を予測し問題がなければ会計ソフトを導入することでも良いと思います。

会計ソフトを導入した場合の作業効率や、その出費が見合うものかを考えたうえで判断するのが良いでしょう。