親の余命が近づいた時の選択

唐突ですがあなたは親とうまくやっているでしょうか?色々なことを親と話す機会は多いでしょうか?

もしうまくやっていなかったとしても、親の余命がわずかになったとき、死期が近いと分かったときあなたは何を考えるでしょう。

親と感情的に話をした経験があるとか、色々と口論になることも多かったとしても、親が余命わずかとなったら色々と考えることがあると思います。

複雑な親への気持ちを持て余すあなたでも、親の残り少ない人生とどう向き合えばよいのかが分かれば、気持ちも楽になり、今後あなたにかかる負担を減らすこともできるでしょう。

ここでは失敗しない親の終末期との向き合い方をお伝えします。

親の余命が少ないと思ったならば

もしもあなたがこのような状況に置かれたならば、あなたの心の中には、えっ、どうしようとか、どうしたらいいんだろうとか、何からやったらいいんだろうなどといったことでいっぱいになってしまうでしょう。

おそらく具体的に何をどう行動したらというところまで頭がまわらないかもしれません。

しかし、たとえ感情に飲み込まれ何も手につかないにしても、そのままの状態を長く続けておくことがあなたにとって良いことになるとは限りません。

あなたにとっては理解しにくい親であっても、心の疎通が難しい面があった親であったとしても、親子である以上今後のことは必ずあなた自身の問題として負担になってきます。

ですからその負担が一度に来ないように、負担を少しでも減らすように一つ一つ向き合っていくのが良いでしょう。

以前から親や家族に頼まれていたことがあれば、この段階でそれを実行することも良いと思います。

もしそういうものがなければ、次のような3つのポイントを押さえていくことで親の不安を減らし楽な気持ちにさせることができます。

それによりあなた自身の負担が減り、結果としてあなたが楽になることにもつながります。

3つの確認

ではその3つのポイントとは何でしょうか?

死期が近いと分かった時にあなたが行うことは、親の延命治療をどうするか、葬儀をどのように行うか、そしてお墓を持つのか、持たないのか、持つならば誰が管理するのかについての確認です。

事前に親と話をし聞いて分かっていることがあれば問題はないのですが、もしそうではない場合はそれまでに親に直接聞くか周りの人が親の意思を聞いていないかを確認することが良いでしょう。

延命治療を希望するかの確認

まず最初に確認することは延命治療です。

これは読んで字のごとく延命するために行われる医学的な処置、つまり治療のことです。

この場合の医学的な処置とは現代の医学をもってしても回復する見込みのない病で行われる命を存えさせる治療を指します。

例としては親がねたきりになって通常での栄養摂取が難しくなった場合の胃ろうや静脈への栄養摂取、より寿命を延ばすために追加で行われる検査や治療などを指します。

このような延命治療を行った場合、検査や治療の過程で痛みを伴う場合もあります。

たとえ回復させる見込みのない病で患者がかなりの苦痛を強いられたとしても、今日の医療では医師は患者の延命のために処置をすることになっています。

ここで大切なことは親がそういった延命治療を望むかどうか、親自身が自分の寿命や延命ということにどのような考えを持っているかです。

つまり親がどのように生きたいか、余命わずかとなった時に残りの時間をどう過ごしたいのかを確認することは「人としての生」を尊厳することにもなります。

このような状況の中で親の意思を確認することは決して心穏やかにできることではないと思いますが、親の人としての生を尊重することに向き合っていくのはとても大切なことです。

このような確認と意思の疎通を行うことで、親の生き方にあなた自身が向き合うことになりますし、現実面ではあなたの気持ちや負担が楽になることだろうと思います。

葬儀についての確認

次は葬儀の内容です。

これは病人に具体的な内容を聞くというよりは、親の考えている葬儀のイメージがどのようなものかを確認すれば良いと思います。

たとえば仲の良かった親戚や友達に参列してもらいたいとか、好きなお花をたくさん飾って欲しいとか趣味に関するものをイメージできるようなものにしたいとか。

親に直接そのままで聞くというよりは、「いざという時はどうしたいのか」という切り口で話がその方向に行くように話題をもちかけるのが良いと思います。

今では葬儀と一口に言っても千差万別です。

そして色々な形ややり方があります。

場合によっては親の方で既にどこかの会社(または会)と葬儀についての契約をしている場合もありますので、それを確認することが大切です。

お墓の確認

最後はお墓のことです。

埋葬するお墓がきちんとあって、誰が今後管理するかが決まっているのであればそれに従い、もしなければどのような形の埋葬を希望するかも確認しておきましょう。

樹木葬や海洋散骨など今では色々な選択があります。それ以外にもお墓ではなくて永代供養でもいいよと言われたらその通りにすれば良いと思います。

相続の事

このような状況の中で相続のことを確認するのは難しいです。

相続を円滑に進めるためには親が元気なうちに時間をかけて進めましょう。